お疲れさまです、みぃです。
中小企業のIT系企業で人事採用担当をしており、同時に社員面談も担当しています。そして今、双子を育てながら育休中。本当に時間がない状態です。
そんな立場だからこそ、採用担当として多くの「育休明け転職」を見てきた経験があります。そして気づいたこと——育休中にやっておけばよかった、と後悔している転職者が想像以上に多いんです。
特に悔しいのは「やっておくべきことは、実は育休中だからこそ効率的にできる」という点。逆説的ですが、乳幼児を抱えた状態での転職活動より、育休中にしっかり準備することで、育休明けの転職成功率は劇的に変わります。
採用担当が見てきた「育休明けで後悔する人」の共通点
まず、なぜ後悔が生まれるのか。育休明けは本当に忙しいです。特に保育園の送迎活動を進められません。私の経験では、育休取得者の約75%が「育休明けの仕事復帰で想像以上に時間がない」と感じています。
その状態で「よし、転職活動をしよう」と思っても、既に手遅れです。職務経歴書を一から作成する時間がない、企業研究が不十分なまま面接に臨む、自己分析ができていないまま面接で話す——こうした状況を避けるため、育休中にやるべき10のことを紹介します。
育休中にやっておくべき10の転職準備
1. 自己分析シートを作成する
最初にやるべきは「自分は何ができて、何がしたいのか」を言語化することです。採用担当として面接を見ていると、この自己分析ができていない人は本当に弱いです。「何がしたいんですか?」という質問に対して、ふわっとした回答しかできない。
育休中は、まさにこの自己分析をする最適な時間。赤ちゃんが寝ている間に、今までやってきた仕事で本当に面白かったことは何か、成果を出したことと その理由、やりたくない仕事・環境は何か、ワーママ転職で優先する条件、5年後どんな働き方をしていたいか——こうした内容を紙に書き出してみてください。
2. 職務経歴書の「第一稿」を作成する
完璧である必要はありません。でも「ゼロから作成する」という作業を育休明けにするのは現実的ではありません。育休中に、とりあえず今までやった業務の整理、成果の数値化、使えるスキル・知識のリストを書き出しておく。採用支援のプロ・エージェントは、この「下書き」があるだけで作成時間を大幅に短縮できます。
3. 業界研究・企業研究の「メモ帳」を始める
転職活動を始めると、企業情報が増えすぎて混乱します。育休中から「気になる企業」「この業界のポイント」を簡単なメモに残しておく習慣をつけると、面接で話すとき本当に楽です。スマートフォンのメモアプリでいいので、思いついたときに記録しておく。これだけで、面接での「この企業について調べたんだな」という印象は全く変わります。
4. 複数のキャリアエージェントに登録する(事前に比較)
「リクルートエージェント」「doda」などのキャリアエージェントに登録することは必須です。ただし、育休明けから登録すると「エージェント選び」という余計な作業が生まれます。育休中に、どのエージェントにするか決めておくべき。重要なのは「複数登録すること」です。
5. 育休中の「転職タイミング」を決める
「いつから転職活動を本格化させるか」を決めておくことが重要。育休は「いつまで」という期限があります。その期限から逆算して「4ヶ月前から活動開始」など、マイルストーンを決めておく。実は私自身、まだこの決定ができていません。双子は想像以上に時間がかかり「いつから活動を本格化させよう」という判断さえ難しい。だからこそ、今から「大体このくらいのタイミング」を決めておくことで、後々の判断がぶれません。
6. パートナーと「転職」について話し合っておく
これは本当に大事です。私の場合、夫も転職経験があります。でも「ワーママの転職」については、想像以上に価値観のズレがあることに気づきました。転職で優先することは何か、転職によって家事・育児の分担が変わるのか、転職で一時的に忙しくなることについてのサポート——これらを育休中に話し合っておくと、転職活動がスムーズになります。
7. ネットワーキングの「リスト化」
転職では「人脈」が大事です。育休中に、前職の同僚や業界内の知り合いを改めて整理しておく。「この人は営業」「この人は技術」というように分類しておくと、後々「あ、この業界について聞きたい」というときに活用できます。採用担当として気づくのは、ネットワーキングを活用した転職成功者は、紹介による転職率が高いということ。リファラル採用は、求人票からの応募より内定率が30%以上高い傾向があります。
8. 育休ブランクの「書き方」をテンプレート化する
「育休中は何をしていたのか」という説明は、転職では必須項目です。採用担当として面接をしていて「あ、この人は育休ブランクについて前向きに説明できているな」と感じる候補者と「ん?育休中は何も準備していなかったのか」と感じる候補者がいます。育休中にやるべき準備を、あらかじめ「転職面接でどう説明するか」を考えておく。これだけで印象は大きく変わります。
9. 「譲れない条件」を3つに絞っておく
転職で失敗する人の多くは「条件が多すぎる」か「条件が曖昧」です。採用担当として、ワーママ転職で本当に優先すべき条件は何か。それを思いっきり絞る。テレワーク率、時短勤務の制度・実際の運用、給与水準——この3つ以外は「できたらいい」くらいの位置付けにする。その方が、実際の求人検索も面接でのブレも少なくなります。
10. 育休中に「転職活動」の情報を集める習慣
最後は、転職情報を継続的にインプットすること。Twitterで転職垢をフォローしたり、転職ブログを読んだり、求人サイトを定期的にチェックしたり。育休中の「すきま時間」で、転職情報に触れる習慣をつけておく。これにより、育休明けのときに「ああ、このタイプの求人があるんだ」という基礎知識が身につきます。
採用側が見る「育休中の準備状況」:書類選考で何が見られているか
ここで重要なのは「採用側が、育休中の準備状況をどう評価してるのか」という視点です。実は、職務経歴書や面接での語り方で「この人は育休中に何をしてたのか」が明確に伝わるんですよ。
採用担当として書類選考をしていると、同じ「育休ブランク2年」でも、二つのタイプが見えるんです。
タイプA:「育休中は育児に専念しました。その間の準備は特にしていません」と見える職務経歴書
実際には何もしていないわけではないのでしょうが、書き方が「ただ育児をしていた」に見えてしまう。職務経歴書に育休ブランク期間の記載がなかったり「育児休業中」とだけ書いてあったり、その後のキャリアの成果がブランク前と変わらない——こういった書類は「育休中に自己啓発をしなかったのかな」という印象を持たれやすいんです。
タイプB:「育休中も、育児と両立させながら自分のスキルをアップデートした」と見える職務経歴書
一方で「育児休業取得(2024年10月~)。この間、オンライン講座で〇〇資格取得、業界ブログ運営(月10万PV達成)、転職エージェント登録・業界動向の情報収集」みたいに、具体的な活動が記載されてる書類は、採用側としても「あ、この人は育児との両立を意識しながら、キャリアのことも考えてる人だな」という評価に変わるんですよ。
特に「業界ブログ運営」「オンライン学習」「資格取得」みたいな「成果が目に見える活動」を書くと、採用側も「この育休ブランクは『自分を高めるための時間』として使った人だ」と判断できるんです。これが、実は書類選考での通過率に直結するんですよ。
採用側が評価する「育休中の活動」
では、具体的に何をやると「採用側に評価される」のか。採用担当として見てきたのは:
- 業界関連の資格取得:育児との両立が大変でも、短期オンライン講座くらいなら実現可能。その資格が職務経歴書に書いてあると「自己啓発の意識がある」と見えます。
- ブログやnote運営:自分の専門分野について発信することで「この人の思考と実践が見える」。月1万PV程度でいいので、継続してることが重要。
- 業界ニュースの定期的なインプット:「転職エージェント登録・業界動向の情報収集」と明記するだけで「この人は育児と仕事のバランスを意識してる」って見えます。
- 前職での人脈維持:前職の同僚と定期的にランチ・オンライン面談をしてる、みたいな記載があると「ネットワークを大事にしてる人」という印象になります。
大事なのは「育休中に何か『成果』を出してた」という事実です。育児に専念してても全く問題ないんですが、同時に転職を考えてるなら「その準備も並行してた」ってことを、書類・面接で示すことが、採用側の評価を大きく変えるんですよ。
みぃが今の育休中にやれていること・やれていないこと(正直に)
さてここまで「やるべき10のこと」を紹介しましたが、正直に言うと、双子の育休中の私は、これらの全てをやれていません。
やれていること:業界研究・企業研究のメモ(スマホで思いついたことをメモ)、エージェント登録の事前比較、ネットワーキングリストの整理(Notionに業界人の情報をため始めました)
やれていないこと:自己分析シート(時間が本当にない)、職務経歴書の下書き(今の現職経験を整理できていない)、パートナーとの詳細な話し合い(大まかな方向性は共有しているが、詳しくは話していない)、転職活動のタイミング決定(まだ決められていません)
双子は想像以上に時間を取られます。「育休中だからこそできる」という理想と現実のギャップに、毎日直面しています。でも、それは「失敗」ではなく「現実」なんです。
「完璧に準備してから」ではなく「動きながら準備する」戦略
ここで重要な心構えが1つあります。「完璧な準備ができてから転職活動を始める」のではなく「動きながら準備を続ける」という発想です。
採用担当として見ていると、完璧に準備した人だけが成功するわけではありません。むしろ「とりあえずエージェントに登録して、面接を受けながら自分の考えを整理していく」という人の方が、最終的には満足度の高い転職をしています。なぜなら、実際の企業面接を通じて「自分が本当に望んでいることは何か」が見えてくるからです。
だからこそ、育休中にやるべきは「100%完璧な準備」ではなく「動き始めるための最低限の準備」。そして「育休明けから、実際の求人や企業研究を通じて、継続的に自分の考えをアップデートしていく」という戦略が有効です。赤ちゃんのお世話が最優先。その中で「できる範囲」で準備を進め、育休明けから「動きながら調整する」くらいの気楽さが、実は一番うまくいくのです。
まとめ:育休は「準備の時間」である
育休は、子育てをする大切な時間です。同時に、それは人生における重要な「準備期間」でもあります。転職するか、しないかはまだ決めていない。でも「もし転職するなら、今のうちに準備しておくと、育休明けが楽だな」という感覚は、採用担当として多くの転職者を見てきたからこその実感です。
今回紹介した10のことは、全てやる必要はありません。でも「3つくらいは育休中にやっておこう」という気持ちで、すきま時間を活用してみてください。それだけで、育休明けの選択肢と心の余裕は大きく変わります。私自身も、双子との生活の中で「できる範囲」で準備を進めています。完璧でなくていい。ただ「いざというとき、動ける状態を作っておく」。それが育休中の転職準備の本当の意味だと思います。
▶ リクルートエージェント:業界最大規模の求人数と、キャリアエージェントの質が高い。複数登録の中心になる。
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