1. ずっと走り続けてて、育休で初めて立ち止まれた

走り続けた毎日が、育休でようやく止まる。「ちゃんと休む」感覚と「子と過ごす時間の重み」、両方に気づいたら、働き方を問い直したくなった——その入口の話。

営業からキャリアをスタートして、その後は事務・SNS運用・広報を並行で経験しながら、最終的に人事(特に採用領域)に落ち着いたんです。育休に入るまで「自分の働き方」について深く考える余裕、正直なかったかもしれません。

産休直前も応募者対応をしてたし。昨年末に出産して育休入りしたんですけど、そこからようやく毎日のルーティンから解放されたっていう感じです。

仕事をしてた時は、正直「休む」って大事さに全然気づいてなかったんです。育休に入って初めて、毎日のルーティンから一回降りて、自分と子どもの時間がちゃんと持てるようになって。「ちゃんと休むって、こんなに違うんだ」って今さら実感してます。

あと、これは産むまで全然分かってなかったことなんですけど——子どもが、思ってた以上にかわいかったんです。もともと仕事は好きだったし、今でも嫌いじゃないです。でも「このかわいい子たちと一緒にいたい」っていう気持ちが、自分でも驚くくらい大きくなってきて。だから働き方を変えたい、本気でそう思うようになりました。

毎日のお世話に追われながらも、不思議と「自分のキャリアや、これからの働き方を考える時間」が出てくるんです。育休に入る前みたいに、毎日のルーティンに追われてる時とは違う、ちょっと立ち止まった時間というか。

夜中の寝かしつけで保育園の入園申し込みを眺めながら、ふっと「このまま会社に戻ってフルタイムで続けられるんだろうか?」って思ったんです。育児の現実を経験したら、それってもう他人事じゃなくなりました。

2. 採用側だからこそ気づいた「育休明け転職」の多さ

育休経験のある女性の41.3%が退職を経験または検討(マイナビ2025調査)。5人に2人が育休をきっかけに働き方を見直してる時代です。

育休経験のある女性のうち 退職を経験 or 検討した割合 退職経験 or 検討 41.3%
出典:マイナビ「育児離職と育休の男女差実態調査(2025)」

採用担当として3年以上、山ほどの転職者の書類を読んで、面接をしてきました。その中でずっと心に引っかかってたことがあります。

「育休明けに転職する女性、思ったより多いな」っていうこと。

データでも出てるんです。マイナビの「育児離職と育休の男女差実態調査(2025)」によると、育休経験のある女性の41.3%が、育児との兼ね合いで「退職を経験」または「退職を検討した経験」があるそうです(育休経験男性でも33.3%、全体平均35.0%)。5人に2人前後が育休をきっかけに働き方を見直してる計算ですね。

面接で理由を聞くと、みんな「働き方を変えたい」「育児と仕事の両立が難しい」「テレワーク対応の企業に行きたい」。採用担当としては「確かに、そうですよね」って返してきましたが、自分がその立場になると……全然違うんですよね。知識と体験のギャップを、今ほんとに痛感してます。

採用現場で見た転職理由4パターン

3年間で見た育休明け転職希望者の転職理由を、私の体感ベースで分類してみます(※正確な統計値ではなく、面接で出会った印象としての分類です)。

パターン①:キャリアの再構築(最も多い印象)

「今までのキャリアの延長線ではなく、育児と両立できるポジションを探したい」

営業から企画職へ、マネジメントから専門職へ、など職種転換を志向するケースが多い印象です。

パターン②:テレワーク希望(同じく多数)

「毎日出社では子どもの急な発熱対応が難しい」という理由で、完全在宅またはハイブリッド勤務の企業を探している。

この層は、職種スキルは高いけど「働き方」で現職を離れる傾向があります。

パターン③:給与・福利厚生の改善(一定数あり)

「育児費用が思ったより高く、もっと給与が高い企業を探している」

贅沢じゃなく、家計を守るための転職。育児費用の負担増を受けて、年収アップが急務になったケース。

パターン④:企業文化・人間関係(少数だが切実)

「育児の事情を理由に、マタハラまがいの扱いを受けた」という負の経験から転職を決断。

数は少ないものの、本人にとっては切実な理由として語られます。

面白いのは、これら全てのパターンで共通する背景があることです。それは「育児の現実を経験することで、自分の人生における『仕事の意味』を問い直す」という現象。採用側にいた時は「転職理由:育児との両立」と職業的に理解してましたが、自分がその立場になると、その「問い直し」の深さが分かる気がします。

ちなみに、どのパターンでも書類選考を通る人には共通点があって、「採用担当が3秒で判断するポイント」を押さえてるんですよね。書類段階で何が見られてるかは 採用担当者が3秒で落とす職務経歴書の特徴 にまとめてます。

印象に残った2タイプ

3年で多くの育休明け転職希望者を見てきた中で、特に「この人は印象に残った」って思った2タイプを紹介します。個人特定にならないよう、業界・年齢はぼかしてあります。

タイプ①:育休中に資格を取って、異業種にチャレンジした人

もともと営業だったけど、育休中にWeb系の資格を取ってIT企業の企画職にチャレンジ、みたいなケース。

育休期間を「キャリアの仕込み期間」として活用してたのが面接で明確に伝わって、強い印象を残しました。「働き方を変えるために、自分も変わる」という前向きな姿勢は、採用担当に強く響きます。

タイプ②:「子どもの病気をきっかけに、自分から働き方を選び直した人」

お子さんの体調のことをきっかけに「今の働き方だと無理がくる」と気づいて転職活動を始めた、という方がいました。面接で、その理由を自分の言葉で話してくれたんです。

面接でよく聞くのは「前の会社は両立に理解がなくて…」という会社への不満ベースの話し方。気持ちはすごく分かるんですが、採用する側は「うちでも同じ不満が出ないかな」と少し身構えてしまいます。

一方この方は、「子どもの通院に対応しやすい働き方を、自分で選びたいと思った」と話してくれました。同じ"病気がきっかけ"でも、不満ではなく「自分はこういう環境を選びたい」という話。だから採用する側も安心できたし、入社後も腰を据えて働いてくれている印象でした。

共通点は「育休を『仕事から離れた期間』ではなく『次のキャリアを設計する期間』として捉えてた」こと。これは育休中に転職を考えるすべての人にとって、ひとつの参考になると思います。

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3. 「制度がある」と「実際に使える」は全然別だった

「テレワーク制度あり」と書ける求人票でも、実際の運用は部署文化で大きく変わる。制度の有無より「使える文化があるか」を見るのが正解。

採用側にいたからこそ、求人票と現実のズレを何度も見てきました。その経験が、実は転職を迷わせている大きな要因です。

採用担当として書いてきた求人票と、現場の実態のズレ

例えば、採用担当として「育児支援制度充実」という文言を求人票に入れることがあります。でも、その実態は企業によってピンキリ。ある企業では「育休取得率100%、時短勤務制度あり」と書いていながら、実際の社員インタビューを聞くと「部署によって、復帰後の受け入れ体制が全く違う」という話が出てきます。

採用票には「テレワーク可」って書いてるのに、配属部門によっては「毎日出社が当たり前」という空気がある企業もあります。私も採用票を書く際は「テレワークは制度上可能ですが」と前置きしながら作成してた側です。採用担当として書いていた頃の「葛藤」が、自分が候補者になって、ようやく理解できます。企業としては「嘘は言いたくない」「でも現実を全部書くと、応募が減る」という板挟み。その結果、微妙な表現になってしまうんです。

自分の会社で体験した「制度はあるけど文化がない」

今の会社にもテレワーク制度あるんです。制度上は「月5日まで在宅可」って書いてある。でも、うちの部署では「出社が当たり前」っていう空気が強いんです。

あと、これは「制度として在宅できるかどうか」とは別の話ですが——休みの日でも、他部署が動いてると、結構連絡が来るんです。Slackも、メールも、電話も。携帯が常にオンになってる感じで、本当の意味で「休んでる」状態を作るのが難しい。これって、リモートの可・不可よりもっと根っこにある「働き方の文化」の問題ですね。

採用側にいたからこそ、この矛盾がよく見えるんです。求人票には「テレワーク可」って書いてるのに、部署によって全然運用が違う。他社の話ですけど「試用期間は毎日出社必須」とか後付けする企業もありますしね。

つまり「制度がある」ってことと「使える文化がある」って全く別です。採用票を作る側にいたからこそ、その矛盾に気づきました。で、その矛盾が自分に降りかかってくる怖さも、同時に感じてます。

双子が保育園に入ったら、どっちかが熱出す可能性だってあるでしょ。お迎えに行かなきゃいけない。毎日出社が当たり前の環境、ほんとに続けられるのか……。採用側として「大丈夫です」って候補者に言ってきたことが、自分の身に降りかかると、こんなに重いんです。

この「制度と文化のギャップ」と、毎日どう向き合ってるかは 復職か転職か、ずっと悩んでる話 に等身大で書いてます。判断軸の意思決定表もそっちに置いてあります。

制度(求人票) テレワーク可 育休取得率100% 時短勤務制度あり 育児支援制度充実 文化(実態) 部署で「出社が当たり前」 復帰後の受け入れがバラバラ 休日も連絡が来やすい雰囲気 面接で実態を聞かないと見えない
求人票に書ける情報には限界がある。「使える文化があるか」を見るのが正解。

💼 採用担当のホンネ

採用側として何百回も「うちは育児支援が充実してます」と説明してきた私が、いざ当事者になって一番痛感したのは——「制度欄だけを見て決めるのは危険」ということ。本当に見るべきは「採用ページの社員インタビュー」「OpenWorkの最新口コミ」「面接で実際の運用を聞く」の3点。求人票に書ける情報量には限界があって、そこから先は応募者側が能動的に取りに行かないと見えません。

4. 採用側ほど、転職に踏み出せない理由

採用側の視点を持つほど、転職市場のリアルが見えて踏み出しが重くなる。当事者目線と並べて初めて、選択肢が立体的になります。

それでも転職に踏み出せないのは、採用側だからこそ転職市場のリアルを知ってるからなんです。

育休明けすぐの転職希望者を採用する側の本音、ちゃんと知ってます。「この人ほんとに育児と両立できるのか」「また辞めるんじゃないか」って、心配しちゃうんです。マタハラまがいなことは言えないですけど、内心は警戒しちゃいます。

それに、新しい会社に転職するって、人間関係をゼロから築いて、仕事もゼロから学んで、同時に育児するわけじゃないですか。育休明けだけでも体力的に大変なのに、その上で新しい環境に適応する……。採用側として新入社員の研修を見てきた身だからこそ、その現実的な大変さが目に見えてしまう。

5. それでも、このブログで伝えたいこと

「採用側の視点」で書かれた情報、ほぼ世に出てない。採用担当3年×当事者の両視点で、ホンネで書く。迷うのは当たり前、判断軸を一緒に作りたい。

迷いながらも、ブログを始めようと思ったのは、ある気づきがあったから。「育休中ワーママが転職を考えるとき、採用側の視点で書かれた情報、ほぼないんじゃないか」って。

転職サイトの記事はほぼ求職者向けの前向きな情報に偏ってて、採用側が「何を見てるのか」「職務経歴書のどこで判断するのか」「テレワーク求人の実態」は、ほぼ発信されてない。

書類で何が重視されるのか、面接官が育休ブランクをどう見てるのか、テレワーク可って求人のホントのところはどうなのか——採用側の経験がある私だからこそ、ホンネで書ける。同時に「育休中に転職で迷ってるワーママのリアルな感情」も、等身大で残しておきたい。

このブログで伝えたい3つ

①迷うのは当たり前。あなたが迷ってるのは特別じゃなくて、多くの人が経験してるごく自然なプロセスです。

②採用側の視点を持つだけで、準備の質がぜんぜん変わる。職務経歴書の書き方、面接の質問、テレワーク求人の見極め方——具体的な情報があるかないかで、判断も準備もまるで違います。

③転職活動=必ず転職、じゃない。エージェント登録して情報集めて面接受けてみても「やっぱり今の会社でいいや」もアリ。その過程で自分が本当に何を望んでるのか見えてくることもあります。(個人の感想ですが)

採用側として正直に言うと、育休中の時間は「副業で月数万円」より「転職活動で年収10〜20%UP」の方が圧倒的に効率いいです。エージェント面談は「自分の市場価値を知る活動」と捉えれば、心理ハードルがぐっと下がります。採用担当として比較した5社は ワーママ転職エージェントおすすめ5選 にまとめてあるので、目的別に選べます。

このブログが発信する情報

採用側と当事者の両方を経験してるからこそ、「採用側は何を恐れてるのか」「当事者として何が本当に大変なのか」を同時に語れる。その「両視点」こそが、この転職ノートの価値だと思ってます。職務経歴書の書き方、面接対策、給与交渉、テレワーク求人の見極め方まで——採用担当だからこそ知ってるホンネの情報を、毎週配信していきます。

育休中の転職、迷ってるあなたへ

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